月下独酌Ⅴ

前勝山市議会議員 松村治門のブログです。 ご意見は、harukado.0501@gmail.com まで。お待ちしております。

2017-01-01から1年間の記事一覧

なぜ日本には真正のリベラル政党が誕生しないのか ーその1:保守主義的思考とリベラル派の思考ー

■目 次 私は政治信条として保守主義者を自認しています。同時に、日本に真のリベラル政党が誕生することも強く願っています。保守主義とリベラル派の関係を、私は「男女の関係のようなものだ」と考えています。男だけの社会や女だけの社会はあり得ません。保…

なぜ日本には真正のリベラル政党が誕生しないのか ーその2:マルクスの戦略と55年体制ー

前回は、保守主義者とリベラル派の思考について考えてみました。何度も申すように、保守主義とリベラル派は決して対立するものではありません。しかし、日本では対立するものとして扱われてきました。その理由について考えてみましょう。今回は、次の問題点…

勝山市が長尾山総合公園で犯す致命的なミス

■勝山市が長尾山総合公園で犯す致命的なミス 福井新聞の報道によれば、9月15日の勝山市議会において、第二恐竜博物館誘致の目的で勝山市が次の方針を明らかにした。 ①長尾山総合公園の駐車場の拡張を行う。 ②長尾山総合公園へのアクセス道路整備を行う。 ③温…

上の不始末は、常に現場にやってくる

■上の不始末は、常に現場へやってくる 先に「官は強し 民は弱し」を書いた。書いた後で、ひとつ気になることがあったので、追記として拙稿をしたためる。というのも「あの投稿のせいで、現場で汗をかいている人たちに迷惑がかかるのではないか」との想いがあ…

官は強し 民は弱し

■レストハウス長尾山が建つ 福井県を代表する観光名所になった感のある「福井県立恐竜博物館」。その県立恐竜博物館は、勝山市の長尾山総合公園にある。その県立恐竜博物館の前に、レストハウス長尾山という建物がある。来館者に飲食を提供し、お土産物の販…

松村治門講演録 「想いを伝える」 vol.3

■「想い」を伝える いきなり話が飛びますが、「絶対に死なない生き物」がこの世には存在します。何だと思います?ウィルスです。ウィルスが生物なのかどうか。これは学者の間でも、未だに決着のつかない問題なのですが、それはさておき。ウィルスは自分を分…

松村治門講演録 「想いを伝える」 vol.2

■我が国の不幸感はどこから来るのか 冒頭に申し上げたように、本当におじいちゃん・おばあちゃんは幸せなんだろうか。そういう思いが私の中にあります。老健施設などに入っている人たちを見ると、どうしてもその思いが強くなる。これは施設が悪いんじゃない…

松村治門講演録 「想いを伝える」 vol.1

■この講演録について 資料を整理していたら、たまたま1年前に行った講演の音源が出てきました。良い機会なので、文字起こしをして加除添削して、記録として残しておきます。実際の講演は、パワーポイントを使って行いましたので、パワーポイント資料も上げて…

憲法記念日に憲法を考える

昨日は憲法記念日。新聞TVで報道された、各種集会における様々な意見を見て感じたことを。 アメリカが打ち込んだ二本の杭 戦争に敗れた我が国に、アメリカは二本の杭を打ち込んでいった。ひとつは、日本国憲法であり、もうひとつは日米同盟である。革新勢力…

恐竜博物館のある長尾山総合公園をプロデュースしよう  《いきなり大勝負をしかけるな!》

■忙しい方のために、1分でわかる「今回のまとめ」 ①「何をするか」も重要ですが、「どのように進めるのか」も重要です。②行政は、いきなり結論を決めて大勝負をしかけます。これを箱モノ行政と呼びます。「これはダメだ」と失敗に気づいた時には修正も後戻り…

恐竜博物館がある長尾山総合公園をプロデュースしよう 《中編》

■前回のおさらい まずは、《前編》の内容をおさらいしておきましょう。①県立恐竜博物館と連携しながらも、県立恐竜博物館に依存しない形で、長尾山総合公園をプロデュースする。②県立恐竜博物館に訪れる来客数の73%は、ファミリー層である。したがって、長尾…

恐竜博物館がある長尾山総合公園をプロデュースしよう 《前編》

今回から、《前編》《中編》《後編》の3回に分けて、恐竜博物館がある長尾山総合公園のお話します。具体的には、長尾山総合公園を、どのようにプロデュースしようか!という内容です。「プロデュース」とは、「テーマを決めて価値を創造し、発信する」とい…

「神話」としての自治体 ー補遺ー

■制度設計のあり方 ーこの前の《後編》は、わかりにくかったように感じましたーうーん。そうみたいですね(苦笑)。申し訳ない。私の抱えてる不満をもっと前面に出せば良かったかな……と反省してます。ー不満というのは?- われわれは、なぜゆえに「こうなっ…

《後編》「神話」としての自治体  -そもそも自治体とはなにかー

■素朴な疑問 13年の間、市議会議員として自治体を眺め、行政を見続けながら、いくつかの素朴な疑問にぶち当たることがありました。「なぜ行政のやることは、うまくいかないのだろう」「なぜ行政と市民との協働はうまくいかないのだろう」あるとき、ふと思い…

《中編》「神話」としての「勝山は魅力にあふれている」との定説 -われわれは誰に向かって発しているのかー

■前回の内容 前回の内容を振りかえってみましょう。①人間の心理は複雑である。②ゆえに、消費者は消費行動を起こす際に、自分の選択を明確に説明できない。③地元に戻るか否かを選択する若者にも同様の心理が働いている。勝山を離れる若者は、自分の選択を明確…

《前編》神話としての「雇用創出が若者の定住を産む」という定説

■プロローグ 政策を考えるとき、私が気をつけることが二つあります。「違和感を大切にすること」「ゼロベースから組み上げること」「違和感を大切にすること」とは、常識に従うことです。何やら目の前にうまそうな儲け話がある。しかし、私の中での常識に従…